【投稿者:サクラ(仮名)/50代・女性・石川県】
私は毎朝6時には起きて、支度を始める。最寄り駅に到着する頃には、満員電車が待っている。毎日決まった時間に、同じ車両に押し込まれ、顔を上げれば他人の疲れた顔が目の前。なんとも言えない閉塞感に襲われながら、職場に向かう。
会社に到着する頃には、理想の自分とは程遠い姿になっているはずだ。それでも、鏡の前に立ち、精一杯の笑顔を作る。誰にも迷惑をかけたくない、そんな一心で、心の内側に悲鳴をあげている自分を
[member]押し殺していく。
毎日のように詰め込まれる作業、増えていく責任、逃れられないプレッシャー。時には、仕事終わりの飲み会に付き合わされ、帰宅は終電。家に帰り着く頃には、体はヘトヘト、心はボロボロ。それでも、また翌日には出社しなければならない。
上司に叱責されることもしょっちゅうだ。他の社員の前で大きな声で怒鳴られるたび、恥ずかしさと悔しさで心が崩れそうになる。それでも、表面上は何も感じていないふりを通す。涙をこらえることに慣れた自分が怖い。
上司の意見は絶対であり、私の意見は存在しないも同然。本音を言えば誰かに何かを言いたいけれど、その勇気もなく、ただ言われたことに従う毎日。評価されるのは結果だけ、その裏にある努力や葛藤は誰も理解してくれない。
少しでも弱音を吐こうものなら、甘えていると一蹴される。同僚に相談したくても、みんな同じ状況で面倒をかけたくない。極限まで我慢しなければならないのが、当然になってしまった。
休日もゆっくり過ごせることはほとんどない。来週に備えて寝だめをすると決めたはずが、頭の片隅には終わらない業務の山がちらつく。休日まで心が休まらないのは、もう慣れっこだ。
友人とも久しく会っていない。連絡が来ても「今は忙しいから」と断り続ける。そのうち連絡が来ることもなくなった。「また時間ができたら…」と自分に言い聞かせてみるけれど、心の中ではその日は永遠に来ないと知っている。
家族にも心配をかけられないから、帰省したときは笑顔で振る舞う。だから自分の苦しみは全く理解されていないと感じる。何も知らない家族の前では、「大丈夫、元気だよ」と無理に明るく振る舞う。口に出すたびに、自分に嘘をついているようで、心が痛む。
何もかもがうまくいかない。仕事の達成感もなく、プライベートの満足感も得られない。ただ、生きるために働く日々が続く。
心の中では「助けて」と叫びたくなる。しかし、その声も誰にも届かない。周囲との絆も次第に薄れていき、孤独感だけが心を支配する。明日もまた、変わらない日常が待っていると思うと、心が重くなる。
この状態がいつまで続くのか、この先何があるのか、まったく見えてこない日々。「どうしてここまで耐える必要があるのか」と、途方に暮れる。
ここが終わりではなくても、今この瞬間が全てのように感じる。ただただ、自分を奮い立たせる力さえ残っていない自分を責めることしかできなくなった。心をすり減らす社畜の日々。今持っている虚無感を抱え、また明日がやってくる。[/member]