「笑顔の裏に潜む、親友の知られざる闇の告白」

【投稿者:サクラ(仮名)/20代・男性・福島県】

正直に言うと、この話を書くのはとても辛い。でも、あの時のことを言葉にすることで、少しでも心が軽くなる気がしている。徐々に明かされていく親友の抱えていた闇は、僕にとっても衝撃的だったし、その重さに潰されそうになった。彼はいつも明るくて、僕たちのグループの中心にいるような存在だった。その笑顔の裏に何が隠れていたのかなんて、考えたこともなかった。

大学時代の話だ。当時、本当に何の疑いもなく、彼とは毎日
[member]のように笑い合っていた。授業が終わるといつも一緒にランチを食べに行き、週末には飲みに行ったり、時折、旅行だって一緒に行った。お互いになんでも話せる間柄だと感じていた。でも、今思えば彼は自分の深い部分を見せることはなかった。

数年経ち、社会人になってからも彼とは連絡を取り合っていた。でも、ある日を境に突然彼の様子が変わった。連絡しても返事が遅くなり、以前のような活気が感じられない。そのうち、大好きだったはずのスポーツでも、飲み会でも「最近はそんな気分じゃない」と断られることが多くなった。親友として支えになりたかったけど、どうしていいかわからなかった。

それでも、ついに彼がぽつりと言葉を漏らしたとき、正直その内容を理解するのに時間がかかった。自分が思っていた以上に、彼は暗いトンネルの中で苦しんでいた。彼は言ったんだ。「ずっと、笑顔の裏で自分が偽物のように感じてたんだ」と。彼が抱えていたのは、家庭の複雑さであり、度重なる失恋からくる自己否定感、そして職場での孤立だった。

聞いているうちに、僕の心も悲しみに押し潰されそうだった。今まではあんなに楽しそうにしていた彼が、そんなにも苦悩を抱えていたなんて。聞けば、彼はずっと誰にも頼ることなく、一人でその闇と向き合っていたらしい。自分が何もできていなかった無力感に、一気に打ちのめされた。

彼の告白の後、僕はなるべく彼の話を聞くように心がけた。少しでも支えになりたかった。でも一方で、果たして本当に彼を支えられているのか疑問に思う日々が続いた。一緒にいる間に、少しでも彼の心が軽くなればとは思ったけど、根本的な解決には至らないことを感じていた。

どれだけ一緒に笑っても、家に帰り一人になった時、彼を襲う孤独感や無力感を思うと胸が痛くなった。そして、そういう瞬間に限ってあの笑顔が切なく浮かぶ。それでも、僕はその場でふさぎ込むことしかできず、結局、彼を救うことはできなかったんだと今になって思う。

結局、彼自身の力で少しずつ乗り越えていったけれど、心のどこかであの時もっと何かできたのではという後悔が消えることはない。最後に彼と会った日の笑顔は、少しだけ晴れやかに見えたけど、もう二度と戻らないあの日々を思い悲しんでしまう。彼の悩みに気付けなかった自分、そして、彼が抱えていた重荷を完全には取り除けなかったその過去をただ悲しく思う。

心のどこかで、今でも彼が抱える闇は完全に消えてはいないのではないかと不安に思ってしまう。今後、また同じように苦しむことがあったら、その時は自分がもっと支えになりたい。でも同時に、また同じように無力感で一杯になりはしないだろうか。考えれば考えるほど、自分の力不足を痛感し、途方に暮れる。[/member]

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