「愛の砂時計:裏切りの瞬間、止まった時間」

【投稿者:はるひ(仮名)/20代・女性・福島県】

もちろん、お手伝いさせていただきます。

その日、私はどうしても現実を認めたくなかった。全てが嘘だったと思いたかった。でも、私が手にしたあのメールと、彼の冷たい目が、何もかも裏切りだったことを教えてくれました。

私たちが出会ったのは大学のサークル合宿。一目惚れってこういうことを言うんだろうなと思ったのを今でも覚えています。彼も私を好きになってくれたようで、交際が始まりました。穏やかで幸
[member]せな時間が、私たちを包んでいたんです。私は心の底から彼を信じ、愛していました。未来を一緒に歩くのはこの人だと、どこかで確信していたのです。

けれど、その日の朝、私の携帯に届いた一通のメールが、そんな甘い幻想を無情に打ち砕きました。「あなたの彼氏は浮気しています」と、知らない人からのメールでした。私の心臓がバクバクなり、手が震えていました。信じられなくて、頭の中で「彼がそんなことするわけない」と何度も繰り返しました。それでも、何かが引っかかり、言いようのない不安がますます膨れ上がった。

私は彼に直接聞くことに決めました。彼が隠しきれない嘘をつく目の前で、本当のことを話して欲しかった。しかし、彼の口から出た言葉は、やっぱり「そんなことあるわけないだろ」というものでした。でも、その言葉には何の温度もなく、無理に笑おうとする唇がすべてを物語っていました。

それでも、私は信じようとしました。だって、彼を信じる以外に私には選択肢がなかったから。彼の言葉を信じられない自分を責めました。そして、これが間違いであるようにと心から願っていました。

数日後、彼の友人たちと出かけるつもりだった私たちは、駅で待ち合わせをしていました。私は少し遅れて到着しましたが、彼の姿はどこにも見えない。友人たちを見つけた私は、彼がその場に居ないことに気づきました。不安になり、彼の携帯に電話しました。すぐに出てくれるだろうと思っていたその時までは。

ところが、電話を受け取ったのは彼ではなく彼女でした。彼の新しい彼女が、まるで当然のことのように「もうほっといてくれませんか?」と告げました。私の心の中で何かが止まりました。呼吸さえも忘れてしまいそうなほど、動揺していました。私は言葉を失って、ただただ携帯を耳に当てたままでした。彼女が語る言葉は、私の心に鋭く突き刺さるものばかりでした。

その場に倒れ込むようなほどの衝撃を受け、私はただ放心状態で泣き崩れました。その日から、私の時間は止まりました。ただ呼吸をして日々を過ごすだけの人形のようになりました。真実を知ったあの日から、彼への愛も憎しみも感じることができなくなり、感情がすべて凍りついたようでした。

現在も続くこの虚しさは、私を蝕み続けています。彼を失った痛みは永遠に癒せず、私はどこに行けば本当に心から笑える日が戻るのか、途方に暮れるばかりです。私の愛した彼は、もう二度とこの世には存在しないのだと思うと、胸が締め付けられるようです。しかし、それでも朝日は昇り、日常は変わらず私を待っている。ただ立ち止まったままの私は、今日も消えない悲しみを抱えて生き続けています。[/member]

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