「借金地獄からの生還劇:全てを失って初めて見えた真実」

【投稿者:ひかり(仮名)/40代・女性・埼玉県】

借金。それはまるで冷たい鉛の鎖のように私の心を縛り続けています。いつからこんな状況に陥ってしまったのか、振り返ってもまるで夢のようで現実感がない。けれども、これはまぎれもない私の人生であり、いまだに出口の見えない長いトンネルをさまよい続けていることが胸を刺します。

始まりは、何気なく契約したカードローンでした。少しずつ増えていく限度額に甘え、使いすぎても「来月の私がなんとかしてくれるだろう」と浅
[member]はかに考えていました。けれど、その「来月」はいつまで経っても来ることがなく、雪だるま式に膨れ上がった残高に冷や汗を流す日々。それでも、「いつか形勢を逆転できる」と自分をなだめるしか、当時の私には他に道がありませんでした。

職場での人間関係も、私にとっては蓋をしたくなる現実でした。経済的な不安を引きずって心も落ち込み、仕事への集中力を欠いてました。ミスが増えると上司から不信の目が向けられ、同僚たちには一線を引かれ、次第に職場への足づきも重たくなっていく。頼れる人もいない、誰に相談したらいいかもわからない。そんな孤独がさらに私を内に閉じ込めました。

友人との時間も遠ざかっていくのが感じられます。たまに誘いがあっても金銭的な理由から断るしかなく、そんな自分が情けなくて、次第には声すらかけられなくなりました。人と会うのが怖くなる。そんな日々が続いて、家に引きこもりがちに。私を待っているのはネットショッピングの誘惑。手元に残った支払いの記録がまた重くのしかかる。それすらも、「明日はどうにかなる」と信じたい気持ちが私を支えてきましたが、少しずつその保証も揺らいでいきました。

ある日、とうとう携帯電話に勤務先からの呼び出しがきました。気まずさと不安でいっぱいの会議室に入ると、私は解雇を告げられました。理由は当然のことながら成績不振。しかし、その瞬間心に湧き上がるのは、自分がかけがえのない機会を失ったという事実だけ。言葉も出ず、その場で泣き崩れることしかできませんでした。

家に戻ると弾みがついたように涙が止まらず、なにも言葉にできませんでした。「私が何をしたというのだろう」と問うても、答えなど返ってくるはずもない。責任はまぎれもなく私自身にあるのに、それを直視できずにいました。

うずくまり、窓の外を見ると青空が広がっていました。いくら泣いても、現実は変わらない。借金の額も現実の一部で、誰かが私を助けてくれるわけではない。当たり前のことがまるで永遠に続くのではないかと感じる孤独感。明日の光なんて、もうこの先にはないのかもしれません。

抑えきれない悲しみと絶望が重く胸を押しつぶし、どうしようもない無力感が今も私を取り囲んでいます。もう一度やり直しがきく未来があると信じたい。それでも、いまだにその答えを見つけられず、ただ立ち尽くす私です。とにかく、今の私はこのままです。どうすることもできない現実の中で答えを見失っている、それだけです。
[/member]

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次