「借金地獄:数字に隠された心の叫び」

【投稿者:あかり(仮名)/50代・男性・島根県】

小さい頃から親からは「勉強しろ」、「いい大学に行け」と言われ続けてきた。だが結局、普通の大学に進学し、普通の会社に就職した。特に贅沢な生活をしていたつもりはなかったのに、どうしてこうなってしまったのか。借金が積み重なり、逃れられない地獄に落ちてしまった。

大学時代、奨学金でなんとか学費を賄っていた。しかし、就職してからすぐに生活が楽になるわけではない。「奨学金返済」が待っていた。毎月の給料から生
[member]活費を差し引くと、残るのは僅かだった。最初は何とかやりくりをしていたけれど、思ったよりも生活は厳しかった。それでも、もう少し頑張ればと自分に言い聞かせ、節約に励んだ。しかし、会社でのストレスが募り、気づけば無駄な出費を重ねてしまうようになった。

友人に誘われた飲み会や、ストレス発散のためのショッピング、数えきれないほどの「少しの贅沢」が、少しずつ自分を追い詰めていた。そして、気づけば消費者金融のカードに手を伸ばしてしまっていた。「これだけ借りればしばらくは大丈夫」と思ったのが悪夢の始まりだった。

借り入れ金額はじわじわと増えていき、次第に複数の業者から借りるはめになっていた。「来月からこそ返していこう」と思いつつも、借金の返済に追われては新たに借りる、そんな日々が続いた。本当に自分が情けなかった。「働いているのに、なぜこんなにもお金がないんだ」と自己嫌悪に陥った。

返済の督促状が毎日のように届き、電話も鳴りやまない。最初は知らん顔をしていたが、そんなことが続くと家で落ち着くこともできなくなった。毎朝、会社に行くのが苦痛でたまらない。仕事は全く手に付かず、上司には叱責され同僚には馬鹿にされ、いつのまにか会社にも行けなくなった。

ある日、狭いマンションの一室で一人、電気もつけずに布団にくるまっていた。心の中で「もう終わりにしたい」「楽になりたい」と同じ言葉が頭を巡る。どうしてもっと早く気づけなかったのか、どうして自分一人で抱え込んでしまったのか、そんな後悔ばかりが胸を締め付ける。

誰にもこの状況を打ち明けられない。「弱い自分を見られたくない」というプライドが邪魔をする。でも、もう限界だ。逃げ場がない、どこに行けばいいのかもわからない。もうこの先に何の希望もない。心の中では「助けてくれ」と叫んでいるけど、誰もその声に気づいてくれない。

毎晩、寝る前に「今日が最後であってほしい」と願う。でも翌日、いつも通りに朝が来る。その度に自分が無力で情けなくなる。部屋のカーテンを開ける気力もなく、昼間なのに暗い部屋でただ時間が過ぎていく。借金を返す道が見えず、未来を考えることもできない。

今も、僕はこの借金地獄の中で、暗闇の中にいる。助けを求めることすらできず、ただただ悲しみに沈んでいる。そして、この悲惨な現状がずっと続くのではないかという恐怖にさいなまれている。希望があるはずだった人生が、借金という名の鎖で絡め取られている。それが今の僕の全てだ。[/member]

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