【投稿者:アキト(仮名)/50代・男性・岡山県】
わかりました。このテーマでお話しします。
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あの夜は、今でも忘れられない。俺の人生の中で最も悲しく、裏切られた瞬間だった。出会ったときから、彼女は特別な存在だったんだ。笑うときの仕草から、悩むときの目の動き一つ一つが魅力的で、この人となら未来を共に描きたいと思った。その彼女と過ごす時間はいつもあっという間で、一緒にいるだけで心が温かくなるのを感じていた。
記念日に向けて、どんなサプライ
[member]ズをしようか、なんてワクワクしながら準備を進めてたんだ。彼女が喜ぶ顔を思い浮かべるだけで満たされてた。でもその日は違った。あの日が、俺の一生の中で最も日に焼き付いて消えない傷となった。
その夜、俺は彼女と予約したレストランで待ってた。彼女を驚かせようと、ちょっと早めに行ってたんだ。でも、待てど暮らせど彼女は現れなかった。もしかして何かのトラブルかな、なんて心配しながらも、一方で不安の予感もしていた。
結局、彼女は現れず、肌寒い夜の空気が心にまで染み込んでくるようだった。どうしても気になって、電話をかけた。その時、聞こえてきたのは彼女の楽しげな笑い声だった。誰か他の男の声と一緒に。頭の中が真っ白になった。
「待ってるんだけど、どこにいるんだ?」声が震えてた。すると彼女は悪びれる様子もなく、「ごめん、今日は行けなくなったの。急な予定が入っちゃった」と言う。明らかに言い訳だってわかる、なんて嘘が痛かった。
店員の視線も感じた。みじめだった。それでも希望を捨てきれずに、「本当にどうしてだ?」と聞いてしまった自分が、今も情けない。でもその時は、どうしようもなかったんだ。答えはやっぱり帰ってこなかった。
家に帰る道すがら、スマホのスクリーンに表示された彼女のSNS投稿が目に入った。新しい恋人との写真が眩しいぐらいに楽しそうで、惨めさが増すばかりだった。俺が感じたものは、怒りよりも悲しみと、裏切られたことへの失望だった。彼女の幸せそうな笑顔、自分がその場にいるはずだった。そしてその中に自分がもう存在していないという現実。
次の日、彼女からは謝罪のメッセージが来た。でもそれが心に届くことはなかった。彼女は新しい恋人のことを話し、俺たちは友達になれると言った。その言葉が突き刺さった。今までの時間は一体何だったんだろう?
立ち直るために色んなことをしてみたが、そう簡単にはいかない。あの夜を振り返るたびに、体が硬直し、胸が痛くなる。日々が重く、何をしてもそこに彼女の影がちらつく。時間が解決してくれると言うけれど、その時間すらも、俺には重すぎた。
いまだに、彼女のことを思い出す。楽しかった思い出と、あの夜の二つの記憶が入り混じって、心の中でくすぶり続けている。前に進むことができず、この思いとどう向き合っていいのか、未だに答えは見つからない。きっと、あの夜の真実とどう向き合うかが、俺自身の成長なのかもしれないけれど、その答えにまだたどり着いていない。
本当に愛していたからこそ、深い傷になってる。そう思うと、あまりにも皮肉だ。でもこの傷が少しずつ癒えて、いつか新しい一歩を踏み出せる日が来ることを、ただ願っているんだ。[/member]