【投稿者:ユズル(仮名)/50代・女性・北海道】
私は、大手IT企業のオフィスで働いています。おしゃれでモダンなデザイン、都心の一等地にあるとても美しい場所です。でも、ここが私にとって「笑顔の仮面」を被らなくてはならない場所だったなんて、入社したばかりの頃は微塵も思いませんでした。
入社から一年が経とうとしていた頃、あるプロジェクトのリーダーを任されました。期待されていることに喜びを感じ、全力で頑張ろうと思ったのです。でも、そのプロジェクトのメ
[member]ンバーには、上司のEさんがいました。彼女はとても優秀で、社内でも高く評価されている人です。しかし、私は彼女と一緒に仕事をするのがとても怖かった。なぜなら、彼女は非常に厳しく、完璧主義で、少しでも間違えると鋭い言葉で問い詰めてくるからです。彼女といると、いつも自分がチームの足を引っ張っているのではないかと不安になりました。
「あなたはまだまだ甘いよね。」Eさんにそう指摘されたとき、私は笑顔で「すみません、次は気をつけます。」と言う以外に何もできませんでした。本当は泣きたいくらい辛かったのですが、その場ではそんな思いは心の奥底に押し込めるしかなかったのです。
日々の業務がストレスになり、夜眠れなくなることが増えました。昼間、職場では必死に笑顔を作って業務をこなすけれど、帰宅して一人になると、とたんに涙が止まらなくなります。「私、何のために働いているんだろう?」と自分に問いかけるたびに虚しさが募りました。でも、誰にも相談できなかった。みんなそれぞれ忙しそうで、私のことなんてどうでもいいと思っていると思ったからです。
さらに追い討ちをかけるように、プロジェクトの進捗が滞った原因をすべて私のせいにされたことがありました。ある会議でEさんが「この部分が遅れているのは、〇〇さんが確認確認プロセスが遅れたためです。」と指摘した時、誰もそれに反論しませんでした。本当はそれだけが原因ではなく、複雑に絡み合った要因があったのですが、私は何も言えませんでした。その瞬間、私の中で何かが音を立てて崩れていくのを感じたのです。
こんなにも悲しい思いをしながらも、転職という選択肢はありませんでした。そんな勇気は到底持てなかったし、新しい職場でまたゼロから何かを築くのが恐ろしかったからです。私はどうすることもできず、ただ目の前の仕事に囚われ、自分を追い詰めていくばかりでした。
心の中では叫び続けていました。「もう限界だよ、誰か助けてほしい。」けれど、その叫び声は誰にも届かず、静寂の中に消えてしまうようでした。毎日、朝起きるたびに「今日もまた仮面を被らなければならない」と思うと、心が重く沈みました。
今もなお、この状況は変わっていません。美しいオフィスの中で働きながら、私は今日も綺麗な笑顔の仮面をつけ続けています。心の中は荒れ果て、ただただ虚しさに満たされるばかり。誰か気づいて、という願いもむなしく、日々が過ぎていくのです。
全てが暗闇の中にあるような気がして、救いが見つからないまま、私はここで生きていかなければならない。本当に悲しくて悲惨な体験ですが、これが私の現状です。[/member]