【投稿者:ひかり(仮名)/40代・女性・高知県】
あの日、私は人生のどん底にたたき落とされた。それまでの私は、普通の主婦で、平穏無事な日常に甘えていた。しかし突然、夫の事業が失敗し、抱えきれないほどの借金が舞い込んできた。普通の生活が、まるで砂の城が崩れるように一瞬で消えた。その出来事は私にとってあまりにも衝撃的で、まるで悪夢を見ているようだった。
日々押し寄せる請求書、電話は鳴り止まず、しまいには自宅に取り立ての人たちが現れるようになった。家
[member]の中はまるで冷え切った闇のようで、家族の笑顔はどこか遠い過去のものに感じられた。心の中では「どうしてこんなことに?」という問いが繰り返されるばかりだった。
夫の背中は日に日に小さく、そして重くなっていった。彼の辛さも痛いほどわかったけれど、私は妻として、何も力になれない自分の無力さに打ちひしがれていた。苦しい胸の内を打ち明けることすらできず、ただ泣いているばかりの日々が続いた。子供たちが何も知らず笑っているのを見るたびに、その笑顔を守れない自分が本当に情けなかった。
食費を削り、生活の質をどんどん落としていく中で、自分たちが本当に必要なものは何かを毎日問い続けた。でも、切り詰めるだけではこの状況から抜け出せないことは分かっていた。まるで果てしなく続く深い闇の中を歩いているようで、どこへ進んでも出口が見えない気がして、心が折れそうだった。
周囲に心を開ける人もおらず、相談する相手も見当たらない状況だった。家族や友人にさえ打ち明けることができないことが、さらに私を孤独に追い込んでいった。「なんでこんな風になってしまったの?」その言葉をずっと心の中で叫び続けていた。他人から見れば、私は単なる自己責任の結果と映るのかもしれないけれど、それでも現実を直視するたびに、深い絶望を感じるのを止められなかった。
暗い部屋で、ひとり取り残されたような気がすることも度々あった。夜、眠れない日が続くと、考えてはいけない最悪の選択肢が頭をよぎることもあった。でも、そんな形で終わらせたくないという、微かな本能が私を引きとめてくれていた。
そんな中で、ふとした瞬間に、手を差し伸べてくれる人の優しさに支えられることがあった。ちょっとした会話や、かけられる温かい言葉、それらが私の中の小さな希望の光となって、暗闇の中で微かに輝いていた。けれど、それでもそこから抜け出せる解決策が見つかるわけではなかった。
現在の状況から抜け出す術も見つからず、自分がどうしたらいいのかわからない。その不安と絶望感は今も心の中に居座り続けている。努力しても報われない現実の中で、ただただ悲しみを抱えたまま、私はこの状況を生き延びることだけを考えている。どうか、明日が少しでも良い日になりますように。それだけを願いながら、生きていくしかない。[/member]