「借金地獄からの生還:私を救った破産寸前の選択」

【投稿者:ゆきもり(仮名)/50代・男性・山口県】

過去を振り返ると、あの時の僕はまさに借金地獄のどん底に落ちていました。思えば、ほんの小さな気持ちの緩みや、日々のちょっとした油断が積み重なり、いつの間にか借金という名の鎖で身動きが取れなくなっていたんです。

ある日、勤めていた会社が突然倒産しました。これは僕自身にとってまさに青天の霹靂で、頼りにしていた毎月の収入がゼロになり、そこから生活は一気に暗転しました。家賃や光熱費、食費といった日常の出費
[member]の他にも、当時の僕には数十万のクレジットカードの借金、友人からの借入れ、さらに消費者金融からの借金も雪だるま式に膨らんでいく一方でした。

失業状態の期間も挟まり、止むを得ずアルバイトを始めたものの、それではとても追いつきません。状況がどんどん悪化していく中で、精神的にも限界でした。毎日のように銀行や消費者金融からの督促電話が鳴り続け、家庭内では心の余裕を失い、ケンカが絶えなくなりました。そんな自分に苛立ち、情けなさを感じ、深い絶望と孤独感に苛まれていました。

それでも、一筋の光を見つけようと必死でした。金融機関に足を運んで返済計画の相談をしたり、何とか生活を立て直そうと様々な情報をかき集めました。しかし、返ってくるのは厳しい現実ばかり。「身の丈に合った生活を」などと説教され、結局は過去の浪費が招いた事態だと自責の念に駆られ、もう二度と明るい未来なんて来ないのではないかと思い込む日々が続きました。

やがて、精神的にも肉体的にも限界が近づいていると感じるようになりました。夜はろくに眠れず、目を閉じると借金のことばかり考えてしまい、胃が痛む日々の繰り返し。夢も希望も失った僕にとって、その毎日は一体何のためにあるのか、何を目標にすれば良いのか、まるで分かりませんでした。

そんなある日、自宅の郵便受けに破産手続きについてのパンフレットが投函されていました。もうこれしか道はないのではないか、少し迷ってから意を決して弁護士の相談窓口に向かいました。そこで初めて破産という選択肢の現実に向き合った時、自分の人生全てが崩壊するのではないかという不安と、どこかで安心感も混じった不思議な感情が込み上げてきました。

弁護士の力を借りて、どうにか借金の整理が出来たものの、辛い現実に変わりありませんでした。この選択が正しかったのかどうかも今になっては分かりません。でも、あの時の僕はそれ以外に何か選ぶ道があったとは思えないのです。

いまだに、あの頃の体験を振り返るとき、僕の中に残った深い傷痕が苛むんです。借金から解放されたとはいえ、生活はまだまだ厳しいままで、陶酔するような未来など思い描けません。周囲には迷惑をかけてしまったし、失った信頼や自身の尊厳を取り戻すにはどれだけの時間と努力が必要なのか、考えると恐ろしくもなります。戻れない過去に囚われ続けている自分が、未だにどこかで悲しくて情けなくて、ただただ現状を嘆くしかない。そんな日々を送っています。[/member]

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