「心の奥底で孤独が叫ぶ、誰にも見せられない私の本当の顔」

【投稿者:ひかり(仮名)/30代・男性・埼玉県】

僕がこれまでの人生で経験した中で最も悲しく、悲惨だった体験。それは、大学時代のことだ。当時、僕は新しい環境に胸を膨らませていた。だけど、心の奥底では違う感情が渦巻いていた。

大学生活の序盤、友達もでき、ただの日常を楽しめるかと期待していた。しかし、周囲に溶け込むことができず、次第に孤独を感じ始めた。授業を受けるたびに教室の隅で一人浮いてる自分に気付く。休み時間に周囲は笑い声で溢れても、自分は話し
[member]かけることができなかった。

サークルにも積極的に参加したけれど、本当に心を開いて話すことができる相手はいなかった。誰とも深い話ができず、ただの付き合いで関わり続ける毎日。友達といる時でさえ、虚しさが募るばかりだった。

そんなある日、家族からの電話がきっかけで、自分の孤独は一段と深まった。実家にいる母親は病気で長い間入院していた。電話越しの声は小さく弱々しく、自分が何も出来ないことに苛立ちを感じた。けれど、どこか自分の現状と符合し、さらなる絶望を覚えた。病室の彼女と同様、僕もまた誰にも助けられず、孤立している気がしてならなかった。

キャンパスに戻ってからも、日々は淡々と過ぎていく。講義を聞いても内容は頭に入らない。テストの成績は下がり、一緒に勉強する仲間もいなかった。自分の状況を自分自身すら可哀想に思う。心の奥底で誰かに助けを求めて叫んでいるけど、その声はどこにも届かない。そして、それを正直に他者に話せない自分に対する嫌悪感が広がるばかりだった。

少しでも現状を変えたくて、大学のカウンセリングルームを訪れたこともあった。でもその場所でも、自分の本当の気持ちを言葉にできなかった。やっとの思いで打ち明けた内容も、表面的な対策で終わってしまう。相談相手の優しい言葉を聞くたびに、本当に追い求めていたものは違うのにと感じた。学生生活の終わりが近付き、人との別れが日常になった。それまで築けなかった絆を今さら取り戻せるわけもなく、新たな疎外感を味わった。

結局、卒業式の日にも誰に対しても「おめでとう」と口にできなかった。他人の成功を喜ぶ余裕がなく、ただ居心地の悪さを感じるばかり。最後まで心の奥底で叫んでいた孤独は消えることがなかった。

結局、今もその時の孤独を引きずりながら生活している。明るい未来があると信じて前に進みたいけど、心に深く刻まれた孤独感がその歩みを重くする。何度も心の中で響くこの孤独の叫びに応える術を見いだせず、ただただ現状を悲しみ続けている。[/member]

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