「借金地獄からの生還:友人を裏切って得た最後のチャンス」

【投稿者:ユキノ(仮名)/40代・女性・山口県】

人生で一番辛かった経験、それはまさに「借金地獄からの生還」とも言える出来事でした。心のどん底で、必死にもがいた日々について話したいと思います。

あの頃の私は、ありふれた会社員として普通の生活をしていると思っていました。けれども、ちょっとした出来事から歯車が狂い始めたんです。最初は友人に誘われた株の投資。それが地獄への入り口でした。初めはうまく儲かって、少しは生活も豊かになりました。「この調子でい
[member]けば将来は安泰だ」と浮かれていたのも束の間、株価が暴落します。気付けば大損をして、借金だけが残っていました。

「どうしよう、どうしよう」と頭の中ではその言葉がぐるぐる回っていました。でも、結局その場しのぎの借り入れを重ねるしか方法が見つからず、気付けば借金は膨れ上がるばかり。毎日が生きるためだけの戦いで、心はボロボロでした。そんな時に救いの手を差し伸べてくれたのが幼馴染の友人でした。彼女は困っている私を見て、いつも親身になって相談に乗ってくれていました。

彼女からお金を借りることになったのは、本当に最後の助け舟でした。「困った時はお互い様だから」と心地いい言葉をかけられるたびに、私自身どれだけ彼女を大事に思っているかを再確認しました。しかし、その優しさに甘えることで、またしても私は借金の連鎖に陥ることとなったのです。

彼女には、「もう絶対に迷惑をかけない」と何度も何度も心に誓っていたはずでした。でも、結局約束を守れず、お金は返せないまま。日に日に気まずくなり、顔を合わせるのも辛くなっていきました。「許されないことをしてしまった」と罪悪感でいっぱいなのに、どうすることもできませんでした。

ある時、もう耐えられないと全てを投げ出したくなりました。でも、そんな勇気もない自分がまた嫌になって、ただただ時間だけが過ぎていったんです。その日も、彼女からの電話が鳴り続いていました。応えるべきだという思いと、受け取れる勇気のない自分に苛立ちだけが募りました。結局、電話は取ることができず、その日以来私たちは疎遠になりました。

「借金さえなければ、彼女を裏切ることもなかったのに」と何度も思いました。自分で招いた状況とはわかっていながら、それでも救いを求めてしまっていた。後悔しても遅いのに、その後も色んな人の優しさに甘え続けました。「心からの信頼なんて、所詮どうにもならないんだ」と諦めに似た思いだけが残っています。

結局、業者からの保証金で何とか借金を整理し、生きながらえることができました。周囲の多くの友人とは距離ができ、信頼関係は壊れてしまいました。本当に大切だったものを失った体験として、今も心に重くのしかかっています。

この話をすることで、少しでも心が軽くなるかと思いましたが、書いているうちに心の痛みが蘇ってきました。誰かに同情して欲しいわけじゃなく、ただ存在しているということを認めてもらいたいだけかもしれません。結局、人を信じることだけは難しくなり、「本当の救いなんて、私にはもうないのかもしれない」と思う日々。その現状からはまだ抜け出せないでいます。[/member]

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