【投稿者：ゆきはる（仮名）／30代・女性・奈良県】
学生時代の話です。私にはその時、心を許せる親友がいました。彼女とは毎日のように一緒に過ごし、どんなことでも話し合える特別な絆があると思っていました。彼女の名前は仮にA子とします。A子との友情は、私にとってかけがえのないものであり、どんな困難にも一緒に立ち向かえると思っていました。
しかし、ある日、すべてが崩れ去りました。ある友人から、A子が私のことを陰で悪く言っているという噂を耳にしました。最初
[member]は信じられませんでした。あんなに近しい間柄で、一つ一つの思い出がよみがえりますが、どうしても彼女の裏切りを信じることなんてできなかった。でも、次第にその噂が実際に広まっていて、他の友人たちからも同じ話を聞かされるようになりました。
その内容はひどく、私の容姿や性格、家庭環境に至るまで、彼女が私を見下して笑いものにしていたことがわかりました。その話を知ったとき、体中が凍りつくような冷たさを感じ、心が砕ける音を聞いた気がしました。それでもまだ、彼女にも何か事情があるのかもしれないと、私は彼女を信じようとしました。
意を決して、A子に噂のことを問いただしました。彼女は最初、それを否定し、私の勘違いだと笑いました。でも、その笑顔の裏には隠しきれない違和感がありました。それでも私は信じたかったのです。心のどこかで、あの友情は偽りではなかったと信じたかったのです。
それから数日後、決定的な出来事が起こりました。何の前触れもなく、A子から連絡があり、私に会いたいと言ってきました。私はこれですべての誤解が解ける、もとのように戻れると思っていました。しかし、待ち合わせ場所に行くと、そこには彼女の他に数人の友人がいました。そして、彼女たちは私を囲んで、まるで獲物を追い詰めるかのようにあざけり、私のすべてを否定してきました。
その時に感じた彼女たちの冷たい視線と言葉は、今でも忘れることができません。まるで私がここに存在してはならないと言わんばかりの態度でした。その時、私はA子に最後の望みを託して、「どうしてこんなことをするの？」と涙ながらに尋ねました。すると、彼女は「あんたみたいなのがいると邪魔なのよ」と冷淡に言い捨てました。
その瞬間、私の中で何かが崩れ落ちました。友の裏切りが現実となり、あの温かい日々が全て嘘だったという事実が押し寄せてきました。悲しみと怒り、そして自分自身への無力感が交錯し、私はその場でただ泣くことしかできませんでした。
それからというもの、私は他人を信じることが恐くなりました。以前のように心を開くことができず、新しい出会いにはいつもどこか疑念がつきまといます。A子のことを思い出すたびに、あの時の傷が今でも痛みます。心にぽっかりと穴が開いたような感覚、それがどれだけ時間が経っても埋まることはありません。
今でも時々夢に見ます。あの楽しかった日々と、その後の突然の裏切り。そして目が覚めた時、胸の中に広がるのは言い表せないほどの悲しみです。この経験は私に、人の笑顔の裏に何が潜んでいるかわからない怖さを教えてくれました。そして、一番信頼していた人が実は一番の敵だったという、人生の皮肉を私に味わわせました。
もう戻らない日々を思い、私はただただ悲しむことしかできません。誰かを許し、自分を許せる日は来るのか、それともこの痛みと共に生きていくしかないのでしょうか。ただ、あの裏切りの日から私の心の奥底には、消えない傷跡が今でも残り続けています。[/member]
